2025年9月29日、国立環境研究所(茨城県つくば市)において、IBEジャパン株式会社主催・国立環境研究所共催によるセミナー「地盤環境問題とMPMによる数値シミュレーション」が開催されました。

本セミナーは、6月に開催されたJSCES30(計算工学講演会)での出会いをきっかけに始まった両者の協力関係の成果として実現したものです。
当日は、国立環境研究所資源循環領域・廃棄物処理処分技術研究室の石森洋行先生およびIBEジャパンの李金光博士が登壇し、物質点法(MPM)による解析技術を紹介しました。講演では、廃棄物処理・処分の高度化や、道路陥没・盛土崩壊といった地盤問題に対し、MPMが従来のFEM(有限要素法)では再現が困難であった現象の解明に有効であることが示されました。
環境研究所側では、MPMが環境関連問題の解析に新しい可能性をもたらすと高く評価し、「FEMでは解決できなかった課題に対し、MPMは実用的なアプローチとなり得る」との見解が示されました。今後は同研究所内でも、Simdroid-MPMを活用した研究を進めていく意向が表明されました。
一方、参加者であるゼネコンや大学研究者からは、「IBEジャパンがいち早くMPM法を汎用解析ツールとして商品化したことに驚いた」「新しい解析手法として導入を検討したい」との声が多く寄せられました。
本セミナーは盛況のうちに終了し、MPMの日本における本格的な普及への第一歩となりました。 今後もIBEジャパンは、国立環境研究所をはじめとする学術・産業界との連携を深め、MPM技術を通じて環境・地盤・インフラ分野の課題解決に貢献してまいります。